●一万人おぢば帰参に向けて ==西海詰所が果たす役割==
年祭活動仕上げの年も残り僅かとなり、反省と共に少しでも成人した姿をご覧頂けるように心を定める旬に、おぢばでは着々と帰参者の受け入れ準備が整えられている。
土持ひのきしんに、延べ約八十八万人の教友が汗を流した「西境内地拡張整備ふしん」、延べ約九千人の青年会ひのきしん隊員が普請の一翼を担った「おやさとやかた南右第二棟」が十月二十五日竣工、二十八棟目となる「おやさとやかた」は教化育成の場として活用される。本部各所では年間を通して「親神様の守護」の上映や「かぐら面」の展示などが、祭典前後と日曜・祝祭日に公開される予定である。
西海大教会が詰所を開設したのは教祖七十年祭前、昭和二十九年十月、舞鶴市の郡是製紙の女子寮を解体引き直ししたものである。それまでは筑紫詰所にお世話になっていた。(一時期大江詰所にもお世話になった‥老奥様談)大教会昇格から十三年目のことで、当時の先輩達の、我が詰所を得た歓喜の声が聞こえてくるようである。その後昭和三十一年、三十四年に二号館を、更に会長室、風呂場、炊事場一棟を増築し、八十年祭の帰参者を受け入れた。
その後、九十年祭を前に本部営繕部の直営で普請が行われ、第四十二母屋(昭和四十九年四月竣工)の御守護を頂き、教祖百年祭の前年には二号館(昭和六十年七月竣工)、平成七年にはエレベーターを設置し今日に至っている。
教祖百二十年祭を前に、帰参者が快適に過ごして頂けるように、風呂場の改修工事を初め、各トイレに洋式便器を設置し、全室畳替え、現在一階ホールと洋間の改修が進められている。
本年春季大祭で「年祭の年の一年、おぢばが賑わう嬉しい姿を教祖にご覧頂けるように」と真柱様よりお言葉を頂戴した。その思し召しにお応えさせて頂こうと、西海大教会では、年祭の一年間で、一万名のおぢばがえりを目標に定め、各教会独自での団参を計画するよう申し合わせている。
信者詰所の正式な呼称は〇〇大教会信者修行所と称し、信者の教義、習得とその実践修業を目的とする施設である。同じ教会につながる教友が寝食を共にし、信仰を深め合う信者詰所本来の機能を十分に生かそうと、年祭の年一年間は道友社から各詰所へ映像が配信される。内容は神苑周辺のライブ映像、行事案内や南右第二棟で催される講演や演奏会、シンポジウムの生中継等が詰所でもご覧頂く事が出来る。
教祖は、
『この家へやって来る者に、喜ばさずには一人もかえされん。』 (御伝25頁)
と教えられた。
大教会長様は常々「詰所は、帰ってくる人達を笑顔で迎えるように。喜んで頂く事が大切」とお話し下されている。詰所勤務者一同「笑顔で挨拶たすけあい」のモットーを肝に銘じて、大勢の方のおぢばがえりを心よりお待ち申し上げる次第である。
一万名おぢばがえり達成へ向かって
さあ、今日も勇んで
にをいがけ・おたすけへ。
西海詰所主任 花田浩之
●「布教の家」から …第二回…
現在、「布教の家」は国内に十五カ所あり、西海部内より七名が入寮し布教活動に専念しています。
寮生の布教中の体験や思いを数回に分けてお届けいたします。
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▼東京寮 三浦景三(大米分教会)
布教の家東京寮に来て、早九ヶ月が経ちますが、私の中では、もう三年ぐらい布教の家にいる様な気がします。毎日毎日、全く知らないお宅のインターホンに向かって「こんにちは、お忙しいところすみません。天理教の三浦景三と申します。もし、お時間がありましたらお話をさせて頂ければと思いまして伺いました」とインターホン越しにお話すると、ほとんどのお宅で「結構です」とか「今忙しいので」とか「来客中ですので」とか「そんなもの関係ない」とか言われ、時には「バカヤロー」などと言われて断られます。頭ではこれが当たり前だとわかっていましたが、だんだんと心が沈んで「もうやめた」と思い、あっちこっちをぶらぶらと歩く日がよくありました。歩きながらでも見知らぬ人に「こんにちは、天理教の三浦と言います。お暇な時にでもパンフレットを読んでもらえませんか」と話しかけてもみました。普通は断られますが、たまに快く受け取って頂けます。すると少し元気になり、また声をかける事が出来たりもします。
毎朝、山手線巣鴨駅まで神名流しをして、駅前でよろづよ八首・路傍講演・清掃ひのきしんをさせて頂きますが、私が路傍講演の当番の時は大声で「私はこの教えでたすかりました。病気が治りました」とやってます。また、よろづよ八首もつとめますが、寮長先生からは「たとえ行きずりの人であっても、神様のお言葉をその魂にぶち込むんだという心でつとめなさい」とおっしゃって頂いておりますので、これも力一杯の声でつとめさせて頂きます。通行する方の中には「うるさいなあ」とか言われる方もいますが、ある日、私が路傍講演中に、たぶん教会の方でしょうが、若い女性が「頑張って下さい」と声をかけてくれて、ペットボトルのお茶を下さった事もあります。とても励みになり、嬉しかったです。お道を信仰すれば必ずたすかるんだという強い信念を持って、これからも頑張りたいと強く思います。
現在、私には二軒の通い先がありますが、その一軒。その日は雨でしたが、調子がよくどんどん戸別訪問が出来る日でした。雨の音がうるさく、インターホン越しの相手の方の声が聞きとりにくく、あるお宅で断られたと思い、次のお宅に行っている時に傘をさした年配の女性が私のところに来て「天理教の三浦さんですか、お話を聞こうと思いまして…」と声をかけてくれました。私はその方のお宅に案内されました。すると、断られたと思ったお宅でした。そして、玄関で私がたすかったお話しをさせて頂きました。勇んでつとめさせて頂くと、こんなことを神様はして下さるのだと思い、本当にありがたかったです。
東京寮では、一月のおせち団参に向けて、総勢九名の布教師たちは皆勇んでつとめております。近くの教会まわり・チラシ三万枚のポスティング・戸別訪問と、何とか心定めの人数の達成を目標に猛烈に歩いております。おぢばでの宿泊は西海詰所にさせて頂きましたので、帰らせて頂きましたら、西海の皆様、どうぞ声をかけてやって下さい。宜しくお願いします。
においがけに歩いても、話を聞いて下さる方は滅多にいませんが、今は種を蒔いているのだと心に言い聞かせて、しっかり歩こうと思います。そして、布教の家が終わってもにおいがけが日常的に出来る様に、続ける事が出来る様に、おたすけの心を持って残りの三ヶ月を通らせて頂く所存であります。ありがとうございました。
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▼愛媛寮 岩田麻美子(本山町分教会)
皆様、こんにちは。ここ松山は12月に入って急に冷え込み、たびたび雪がちらついております。凍えそうな寒空のもと、家から家へ小走りでにをいがけにまわるのも結構楽しいものです♪親神様・教祖、日々元気にお連れ通り頂きありがとうございます。
さて、気が付けば、「布教の家」も残り三ヶ月になってしまいました。これまでに、お見せ頂いてきたことから多く気付かせて頂きましたが、一番感じることは、人様の幸福を願ってにをいがけ・おたすけに歩きながらも、結局は自分がたすけられているということです。いんねん寄せて引き合わせて頂いた先生方、寮生、にをいがけ・おたすけ先の方々、様々です。親神様がその時その時に必要な材料を選んでポンと与えて下さり、次にそっと鏡を置かれます。(←これが怖い)はっきり言って両方ともつっぱねてしまいたいけれど、それでは信仰のイミがない…。そこに葛藤があるけれども、親神様が親心をかけて下さっているからこそのこと。そう思うとやはり有難いし嬉しいし、受け止めなくちゃと思います。
これからの人生たぶんみっちりこれの繰り返しなんでしょう…(なんてミステリアスなんでしょ)それならば、与えられるチャンスを活かして自分を磨いていかなくてはもったいないし申し訳ない…。なんて…布教の家にまで来させて頂きながら元に返りすぎてすみません。教祖百二十年祭まであと一ヶ月、たすけの旬・たすかる旬の今、しっかり人様のおたすけをさせて頂きます!
今、ぜひとも教祖百二十年祭にお連れしたい方がいます。おさづけ取次ぎを拒否されていた時期もありましたが、今では(ご本人曰く)首を長くして待って下さっています。その方は、十八歳のころから幻聴に悩まされ続け、夜は寝付けず、二十五歳で痙性斜頸(けいせいしゃけい)という筋肉が収縮し身体が曲がったまま麻痺してしまう病気になられました。それでも一度はどん底まで落ちきったところから立ち上がり、頑張っている姿を見て、「何とかたすかってもらいたい!」と願い、毎日おたすけに通わせて頂いています。そうしたら、親神様・教祖が働いて下さったんです。三十四年間消えなかった幻聴が無くなったようなのです。以前は、なかなか寝付けなかったため、朝夜逆転の生活が多かったのですが、最近は毎日早寝早起き、天理教のようです。これから更に真からたすかって頂くためにも、親神様・教祖に働いて頂けるよう、しっかり徳積みしていかねばと思います。思いがけずやってきたこの地で、ある日道端でひょっこり出会ったこの方にこうして私はたすけられ、感謝の気持ちでいっぱいです。
さあ、恩返し恩返し♪
ありがとうございました。
●三日講習会のすすめ
「三日講習会」は、働き盛り、所帯盛りの人達が、おぢばで、基本教理やおつとめを学ぶための3日間のコースが( I )・( II )・( III )と三段階に分かれています。
多くの方が参加しやすいよう、土日や祝日を利用した日程となっており、期間中は、本部施設で合宿。少人数のグループ単位で行動することで、短期であっても、感動し勇み心が湧いてくるようなプログラムになっています。
「 I 」のテーマは「気づき」。身辺にあふれる親神様のお働きに気づき、温かくお見守りくださる教祖の親心に気づくことに重点が置かれます。
「 II 」のテーマは「深め」。「 I 」で学んだ教えの理解を一層深め、信仰の喜びを深めます。
「 III 」のテーマは「広め」。これまで身につけた教えを、積極的に周囲の人々に広めることに取り組みます。
そして「 III 」の最終日に実施する「修了試験」に合格すれば、「教会長資格検定講習会」(前期)の受講資格が与えられます。
すでに開催されている「三日講習会 I・II 」に加え、「三日講習会 III 」は、教祖120年祭の年(2006年)5月から開講します。
※「三日講習会」は、あくまでも仕事や家庭の都合などで修養科に入れない人のためのものです。修養科に行ける人はぜひ、期間的にも充実した修養科を志願してください。
▼参加者の声をお届けします。
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●「三日講習会を受講して」 空正分教会 渋川明雄
修養科。それは私にとって無縁な存在と思っていました。仕事を三ヶ月間も休めるはずなく、従って「教会長資格検定講習会」前期の受講資格も、教人登録もあきらめざるを得ませんでした。
しかし、三日講習会という画期的、革新的なものがスタートし、それによって門戸が開かれ間口が広げられたのです。
三日講習会は教えをより身近に学ぶことを目的とし、( I )では【親神様・教祖の親心に気付く】という内容で講義などの様々なスケジュールが組まれていました。
十月八〜十日の講習会を受け、受講者が男性五十六名、女性五十二名の一〇八名それに対して運営するスタッフは六十名でした。私は十班で、班付には日野大教会の先生。班員は、男性が私を含めて三名で、香川大教会(九州・福岡住)、郡山大教会(北海道・釧路住)、女性は二名で、島ヶ原大教会(和歌山・日高住)、山國大教会(京都市住)の計五人のメンバーでした。
私は毎月の月次祭には参拝しているが、おてふりは見よう見まねでしか出来ず、他の人の足を引っぱってしまうなと思っていましたが、班ごとにするおてふりの練習(三日講習会
( I ) では三座とよろづよのみ)では、全員私とどっこいどっこいであったので、内心ホッとしました。
皆、それぞれ意欲的に真剣と学ぶ姿が印象的で、スタッフも若い人が多く、その至れり尽くせりの世話取りには、この三日講習会にかける意気込みを強く感じたのです。
このような姿を通し、これから先、流れが変わる。新しい芽が出ると思わせて頂きました。
今後、三日講習会 ( II ) ( III ) も受講し、教人登録を目指していきたいと思っています。
なお、先日北海道釧路に住む班のメンバーの人から新巻鮭を一匹プレゼントして頂きました。和歌山のメンバーの人からはみかんかな?お待ちしております。
親神様によって組み合わされた班のメンバーの人達を大切にし、これからも交流を図って行きたいと思っています。